歴史とロマンの町並

Nakasendo 過ぎ去りし未知を訪ねて

広重 浮世絵

そぞろ歩けば、昔日の面影をそのままに伝える中山道。懐かしい街並みのあちこちで、時を越え貴重な品々が語りかけてきます。一万5 千年を刻む歳月の重さだけ、歴史や文化が今も息づく浪漫街道。少し足を延ばせば伝統の味、古人に心を重ねれば、幾多の感動に巡り会うことができます。訪れる人の好奇心を満たす、望月です。

茂田井宿

望月宿

中山道69 次、25 番目の宿場町望月。江戸期には、本陣・脇本陣・問屋のほか2 9 軒の旅籠が軒を並べ、多くの旅人で賑わった宿場でした。脇本陣鷹野家、国指定重要文化財「真山家」など、街道沿いに残る家々は、移りゆく町並みにとけ込みながら、往時の繁栄ぶりを湛えています。

茂田井間の宿

茂田井間の宿は、江戸時代をそのまま凍結したような、風情のある町並み。格子窓のある家、白壁の土蔵、重厚な瓦屋根など、今も残る生きた歴史が、訪れるたびに格別の郷愁を誘ってくれます。また、長い歴史を誇る2 軒の造り酒屋も現存。今も伝統の味を造り続けています。

佐久市望月歴史民族資料館佐久市望月歴史民俗資料館
「郷土の歴史と文化」「中山道望月宿」「人々のくらしと伝統」をテーマに、縄文時代にさか上る望月の歴史と風土を、貴重な歴史資料やビデオ・パネルで紹介。建物は歴史的景観に配慮し、解体民家の梁を使うなど趣向が凝らされています。
■開館時間9:00 ~17:00 ■休館日 月曜日12/29 ~1/3
■入館料金 大人300 円 高校生~大学生250 円 ■TEL.0267-54-2112
天来・歴史共通パックがお得です。

●重要文化財真山家重要文化財 真山家「大和屋」
江戸時代に問屋と旅籠を兼ね、幕末には名主を勤めた真山家。格子戸や白壁の土蔵、出桁造りの家並みが残る望月宿の一角に、今も往時の名残をとどめ、静かに佇んでいます。入口をくぐると漂う土の香り。吹き抜けの土間と昔懐かしい囲炉裏の間。さらに奥には格調高い欄間が広がる、日本情緒あふれる建物です。

国登録有形文化財 武重家国登録有形文化財武重家
江戸後期の住宅と明治初期の酒造施設30 軒が、歴史的景観を伝える貴重な建造物として、国の登録有形文化財に指定されています。

天来記念館

佐久市望月天来記念館
「現代書道の父」比田井天来の遺墨・遺品をはじめ、仮名の名手と言われた小琴夫人の作品を展示。芸術としての書の限りない可能性を秘めた数々の作品に、素人ながらも見入ってしまう書道専門美術館です。
■開館時間9:00 ~17:00
■休館日月曜日12/29 ~1/3
■入館料金大人300 円 高校生~大学生250 円
■TEL.0267-53-4158

●しなの山林美術館
当地出身の大澤邦雄画伯とその師の作品を中心に約150 点の絵画を展示する美術館。同じ敷地内には、比田井天来一門の書を展示する書道館、酒蔵を改修し、酒づくりや中山道文化の資料を公開する民俗資料館もあります。
■開館時間9:00 ~16:00
■休館日無休
■入館料金無料
■TEL.0267-53-3100
しなの山林美術館
山牧水
望月にも多くの弟子を持っていた牧水。この地に魅せられしばしば足を運んでは、いくつもの歌や紀行文を残しています。
若山牧水碑
夕映えの茂田井宿Sunset Point
日本古来の瓦屋根が軒を連ねる茂田井の宿場風景…。どことなく郷愁を覚える町並みを見ながらの夕映えは、古の浪漫を感じる叙情豊かな光景です。信州のサンセットポイント100 選に選ばれた佐久市望月・茂田井間の宿